広末の日記

身の回りのことを赤裸々に綴ります。。。

AI美空ひばりは「気持ち悪い」の?そもそも倫理的に大丈夫なん?と感じた話

 

こんにちは

 

広末です

 

 

さて、2020年が始まって数日が経ちましたが貴方は昨年末どう過ごされましたか?

 

おそらくテレビをみていた方が多数なんじゃないでしょうか

 

そのなかでも、紅白歌合戦は多くの方が今年もご覧になったことと思います。

 

そしてこの紅白歌合戦で一つ、明らかに他とは異質な曲目がありました。

 

 

それは、AI美空ひばりです

 

 

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AI美空ひばりとは?

長きにわたって昭和の歌謡界のトップであり続けた美空ひばりさんを、2019年で没後30年を迎えたということからNHKが膨大な音源や映像などからAI技術によって蘇らせるという試みです。

 

そしてこのAI美空ひばりというものの集大成として、紅白歌合戦で新曲「あれから」を披露しました。

 

 

この企画については放送直後から賛否両論ありましたが、そのなかでも特に「なんだか気持ち悪い」「倫理的に問題では」といった声が目立ちました。

 

 

これに関してまず僕の立場を示したいのですが、そもそも僕が生まれるより以前に亡くなられた方であるので、僕は当時の生の感覚というものはわかりません。その上で僕が今回AI美空ひばりについて感じたことがあります。

 

 

 

これはそもそもする必要がないのでは?

 

 

まず僕の持論として、伝説の歌手は惜しまれつつ亡くなったという事実も含めて伝説と呼べるというものがあります。

美空ひばりさんほどの大スターであれば生前の活躍はもちろん伝説級ですが、やはりこういった伝説の歌手はその存在こそが尊いものであって、いつか迎える終わりという瞬間があるわけですから、それをAIによって復活させるという行為は、故人のこれまでの活躍すらも踏みにじっているように感じます。

 

没後30年という名目で振り返ることはもちろん素晴らしいことです。ただそれは美空ひばりさん本人の活躍自体を振り返ってこそ価値のあるものなので、わざわざこういった形で復活をさせることに意味はないだろうと断言します。

 

 

気持ち悪い?そして倫理観とは

 

そしてこれを語る上で必ず挙がるのが、「倫理的にどうなのか」という意見と「見ていて気持ち悪い」という印象ばかりです。

 

そもそも技術が大きく発展し続けている日本では、何のために進歩しているのかというところから考えることから始めなくてはいけません。

 

まず人間の生活を便利にするという観点から見ると、離れていても様々なやりとりができるということやメディアとの繋がり方に対する利便性を高めるために、日々技術の進歩が起こっていると言えます。

 

そしてもう一つの理由として、文化的な生活をする上で音楽や映像などの娯楽をさらに高いレベルにするという意義があります。近年ではVR(仮想現実)AR(拡張現実)などの、数年前では想像もできないような新たな映像技術が注目されています。それにより娯楽や作品に求められるクオリティがはるかに高まりました。

 

そしてその延長線上として今回のAI美空ひばりという企画が行われました。

最新の技術を応用すれば亡くなった方を生き返らせることが可能だと聞けば、一見素敵なことであるように聞こえるかもしれません。

ですがそれは本当に正しい方向への進歩なのでしょうか?

 

そもそも人間とは、生まれてから原始的であり文化的な生活をして、というセンチメンタルな終わりがある。こういったことを神聖だと考え今まで続けてきた生物です。

このへの考え方こそ、人間の尊厳と呼べるものであるでしょう。技術の進歩によってこれを犯すことは言語道断であるはずです。

 

こうして原点に立ち返ったとき、技術の進歩であっても越えてはならない一線というものがここであるのだと言えます。

 

そして、ここを越えてしまわないようにする感覚こそが、倫理観の正体だと思います。

 

今回のAI美空ひばりは、まさにこの禁忌に触れるという一線を越えてしまったために、「倫理的にアウト」と言われてしまってもおかしくないと感じます。

 

そしてやはりこの生と死に触れてしまうという行為そのものに抱く感情が「気持ち悪い」という言葉に表されるものであるのだと思います。

 

 

 

 

以上までの意見から最終的に伝えたいことをまとめたいと思います。

 

映像や音源という手段があった以上、故人の尊厳に最新技術を通して触れてしまう行為は控えるべきであった

 

今回は一つの番組の一つの企画だけの話であるので賛否がわかれる程度で収まってはいますが、もしここからこういったものが増えてしまうようであれば、人間そのものの根底が覆ると言っても過言ではないでしょう。

 

技術の進歩自体は素晴らしいものですが、本当に必要なのかを顧みることは大切かもしれませんね。

 

 

 

それでは、、

 

また。。