男子校の移動教室、あの日一発抜いたO村くんのその後を僕はまだ知らない。
こんにちは
広末です。
今回は、僕の高校時代の本当にしょうもない思い出のうちの一つをご紹介したいと思います。
あれは、高校1年生の頃の出来事でした
僕が通っていた高校は男子校であり、高校1年生は毎年移動教室のような3泊4日の宿泊行事がありました。
携帯やテレビなどの文明を絶たれたその4日間は、詳しくは言えませんが今思えば服役中なんじゃないかと錯覚されるような日々でした。
そんな無機質な四日間を過ごしていた僕たちは、普段は猿のような激しい欲求を感じているのにもかかわらず、その期間は誰も悶々ともするような気すら起こらない、そんな毎日でした。
その出来事は、2日目だったか3日目だか…そんな頃に起こりました。
その移動教室では夜は22時ごろに消灯され、そこに雑魚寝のような形で10数人が一緒に寝ると言う形でした。
そうはいっても当時まだ高校1年生の私たちは、消灯時間とら言っても全員がすぐに寝られる体制をとっているわけではありませんでした。
そこに見回りに担任の教師が来ました。
さすがの私たちも、教師が来た前ではなるべくおとなしく努めようとしていたので、みんなそれぞれの布団の中に入る素振りを見せていました。
そんな時、ふと担任が言います。
「あれ、O村どこいった?」
消灯時間を過ぎても部屋に戻っていない人がいる、そんなことがあるともちろん担任も少しずつ不機嫌になっていくことが見て取れました。
それから約5~10分、そう長くはかかりませんでしたが大村くんが戻ってきました。
まぁどうせお腹でも痛かったんだろう、誰もがそう思っていました。
すると遅れてきたO村くんに対し担任が「何してたんだ?」と問いただしました。
宿舎には特にめぼしい場所もなかったので、トイレに行ってましたと軽く返答すれば済む話です。ところが、そんなことを他人に質問されてもO村くんは曖昧な態度をとっていました。
担任が段々と怪訝そうな顔をし始めたその時、おもむろにO村くんが口を開き
「あ…、トイレ…いってましたぁ…」
そう答えました。
明らかに答えの裏に何か隠しているのかなとも取れますが、普段からO村くんはおとなしい子だったので、その時は特に気ににするようなことでもありませんでした。
そして、担任がそろそろ寝ろと言いながら消灯の準備に入りました。
その時でした。
僕は見てしまいました。
寝る寸前の布団に入る寸前のO村くんのその表情。
男なら誰もがわかる、そうー
これは賢者タイムの顔だ
一瞬見えただけであったので、僕を含めO村くんの周辺にいた数人しか見ていませんが、僕らは同時に顔を見合わせ、あぁ、あれはそういうことだよな、とそれぞれ思ったことを共有していました。
それからは特に何事もなく移動教室が無事に終わりました。
僕が当時思った事は正しいかどうか判りません。あくまで推測の域に過ぎませんが、やや長いトイレの時間、担任からの質問の答え方、その後の表情、状況証拠であればもうそれは揃っていました。
それからというのは特にO村くんに対してその事実を確認するようなこともしませんでした、同じ男である以上そんなことをするのは野暮であるともわかっています。
結局この真相は闇の中ですが僕の中ではO村くんは、携帯や雑誌もない男子校の移動教室で一発かました伝説の男であるという印象に変わっていきました。
その出来事からはもう3年が経ちました。
O村くんとは連絡をとることがないので、彼が今どうしてるかわからないですが、そんな僕の中での本当にちょっとした英雄をご紹介しました。
皆さんも、くれぐれも我慢はしないようにしましょう。
…こんなんでいいのか?
絶対にいかんでしょ。
…終わります。
それでは、、
また。。